楽天撤退の問題点 ヒンデンブルク号は堕ちる構造だったのか

楽天撤退の問題点 ヒンデンブルク号は堕ちる構造だったのか。 楽天の公表によれば、現地化ができなかったことによる失敗ではなく、過度な業界内競争が利益を圧迫したことが失敗の原因だったと強調されていました。一方で中国側の各所の有識者発言をみると百度との柔軟な情報共有が上手く機能せずに現地化ができなかったことが失敗の原因という主張がみられました…

タグ: 楽天 産業 多国籍 現地化 サービス

発信時間: 2012-05-17 10:56:50 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

ちなみに、この楽天の問題とは切り離して、確かに過度な競争構造は中国のネットビジネスに散見されます。この「競争構造」については、ネット通販業だけにかぎらず、中国政府が独占禁止法等規制のより柔軟な適用について検討すべき業界が他にもあると僕は考えています。中国の経済成長スピードは速い(速かった)訳ですが、今まで通り「自由競争」でどんどん発展させていく時代から、うまく政府がコントロールして適度な競争が発生するようにしないと、今後は寡占等の問題が発生し、イノベーションへのインセンティブが起業家によって達成され難くなってしまいます。産業停滞の原因になってしまうわけですね。これは中国政府の今後の施策に期待するしかありません。

実は僕も日本では楽天のサービスを利用する機会が多いのですが(ヘビーユーザーです。)、僕も一度、楽天が中国事業展開直後に利用してみたことがあります、そしてあれ以来一度も利用してないなぁ、とこのニュースをみて思いました。支払方法などが楽天日本と異なり、とても使いにくかったんですよね、中国でもアマゾンは便利なので、楽天中国に問題があったのでしょう。

最後に。楽天にはこれに懲りずに問題を分析し、中国政府の施策も伺いながら、ぜひ再上陸をしてほしいなと思います!

中川幸司さんのブログ「情熱的な羅針盤」

(中川幸司 アジア経営戦略研究所上席コンサルティング研究員)

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年5月17日

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