オーストラリアメディア29日付の報道によると、アメリカ研究員は日本から1万キロ離れたアメリカ西海岸で、日本の福島原発爆発事故で漏れ出た放射性物質を含んだ本マグロを見した。大規模な魚群の回遊によって放射性物質がこれほど遠くまで運ばれたのを科学研究員が発見したのはこれが初めてである。2011年8月、ニューヨーク州立大学ストーニーブルック校のニコラス・フィッシャー氏率いる研究チームは、カリフォルニア州サンディエゴ湾で捕獲した本マグロの体内の放射線量を測定した。AP通信社28日付の報道によると、研究チームがサンプルとして捕獲した本マグロ15匹から放射性物質セシウム134とセシウム137が検出され、前年の含有量を10倍上回る濃度だったという。
科学研究員は、太平洋東部に生息するキハダマグロと日本の原発事故発生前にカリフォルニア州への移動を開始し本マグロについても分析を行っており、共にセシウム134は検出されなかった。ただ、1960年代の核兵器実験による微量のセシウム137が検出された。科学者はカリフォルニア州沿岸で捕らえた本マグロの体内の放射性物質は福島原発事故によって漏れ出たものであると見ている。
2011年3月、日本の福島原発事故による放射性物質漏洩が発生して以降、日本の海域に生息する小魚や浮遊植物に含まれる放射性物質の量は増加している。しかし、科学者は更に大きな魚類も影響を受けているとは思っていなかった。大型魚類は世界を回遊していく中で、体内の放射性物質が徐々に消えると科学者は見ていた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年5月30日