日本の自動車メーカでは、収集した情報の整理や分析をとても重視している。当時、米フォード社の製造基準が世界の基準であった。日本の自動車が米国市場に受け入れられるかどうかを知るために、調査員約千人を米国に派遣し、情報を収集してから、製造にかかったという。専門家によると、日本の自動車、オートバイ、電化製品、時計などの製品が欧米市場に参入し、シェアを広げていく上で、情報収集活動に相当の労力を費やしている。
日本の数ある中小企業も、市場調査、情報収集に余念がない。クオーツ式の腕時計を日本が製造する際にも、まずスイスで情報収集を行なっている。この方式の腕時計は安価で時間精度も高いため、きっと多くの人が欲しがるに違いない、世界中で大ヒットはずだ、と確信を得たといわれる。愛知県内のある企業の経営者は1979年、前後して計5回の海外渡航を行ない、滞在日数合計60日間を費やし、情報収集を行なっている。1980年、その会社は前後計20人を海外市場調査に赴かせ、情報を収集している。得た情報に基づき、生産、販売計画を改めた結果、利益は前年の3倍に膨れ上がったという。
近年、日本の先端IT技術は、電子情報通信関連のトップ企業の英知の大集成として注目を集めている。電子情報技術産業協会、情報通信ネットワーク産業協会、コンピュータソフトウェア協会は電子情報通信技術の開発に尽力してきた。ソフトバンク社は、度重なるM&A案件に「孫子の兵法」を応用し、情報収集活動に勤しみ、文字通り、「戦わずして勝つ」経営戦略を成功させた。同社は2億円を出資し、インターネット大学を設立。自ら「IT帝国」を作り上げた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年5月31日