また、ネット右翼への入会は日本人の一体感への渇望を満たし、「帰属感」を与えてくれる。「在特会」のある幹部は、それまで数々の団体に参加したが、そうした帰属感はなく、右翼の「在特会」に入会して初めて自分が社会の一員、大勢の中の一人であることを感じたという。彼がネット右翼の大本営、「2ちゃんねる」掲示板に過激なコメントを書き込むと、賛同のレスがすぐに来て、達成感を味わえるのだという。
しかし、彼はその後やはり「在特会」を退会した。理由は、あまりに荒唐無稽だからだ。「在特会」のBBSに「3・11大地震」の後、日本の東海岸線に多くの中国人が移って来ると書き込まれた。これは明らかにでたらめだが、ネット右翼らはこの情報に沸き立ち、真剣に対策を議論し出した。これほどはっきりしたデマを本当のことのように議論しているあまりに荒唐無稽で恐ろしい光景を見て、彼は「在特会」を退会した。
実際のところ日本のネット右翼は必死にスローガンを叫んでいるが、その多くは中国に行ったことも、在日華人と接触したこともない。「在特会」の各支部はいずれもほとんど在日華人をみかけない小さな街に設置されている。中国や在日華人について何一つ知らない彼らが反対しているは一体何なのだろうか?(日本新華僑報の蒋豊編集長)
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年5月31日