小澤征爾氏(右)と記念写真を撮影する李雲迪さん
「2012−2013年の世界ツアーは日本からスタートし、その後アジアツアー・ヨーロッパツアーに移るが、スタート地点に日本を選んだ理由は」という質問に対し、李雲迪さんは「ショパン・コンクールで1等賞を獲得してから、毎年日本を訪れ、コンサートを開催している。私は世界各地でコンサートを開いているが、日本での回数が最多だ。日本人は確かな審美眼を持っており、音楽に高い関心を持っている。孔子は30にして立つと記したが、今回の世界ツアーは、今年で30歳になる私にとって深い意義を持つ。今回の世界ツアーの範囲は、アジア、ヨーロッパ、北米まで達する。これまで私を支持してくれた日本の皆さまに、この意義深いツアーの初日公演を捧げ、中日両国のアーティストの交流を深め、中日の友好を促進したい」と答えた。
「日本の音楽ファンから高く評価されているが、恵まれていると感じるか。中日両国の音楽ファン、音楽教育に差はあるか」について、李雲迪さんは「私は恵まれていると思う。中日両国の音楽教育の差は、一言で言い表すことのできない大きな問題だ。中国のピアノ教育については、基礎教育とプロとしての素養の育成が重視されている」と語った。
「日本で小澤征爾氏とピアノ協奏曲で共演したが、その他の国家の芸術家との共演と比較し、異なる点はあったか」という質問に対して、李雲迪さんは「彼らは非常に真剣で、予行練習も念入りに行い、細かい点をおろそかにしなかった。小澤氏は私が尊敬する指揮者で、共演も楽しめた。小澤氏は息を合わせるのが巧みで、また中国の伝統文化を理解しており、プロとしての素養と親しみやすさを示してくれた」と答えた。