徐園氏(左)と竹内教授が東京での記念写真。段躍中撮影
6月25日、日本僑報社が第14回「華人学術賞」受賞者を東京で発表した。同志社大学卒業、現中国人民大学講師の徐園博士は、日本語論文『日本における新聞連載子ども漫画の戦前史』で受賞。同作品は日本僑報社によって日本で出版する予定である。
23日、日本僑報社編集長段躍中氏は、日本マンガ学会第12回大会のために来日した徐園博士や徐園氏の指導教官竹内オサム教授と、『日本における新聞連載子ども漫画の戦前史』受賞および本の出版日程などについて交流した。竹内オサム教授は徐園氏の論文を高く評価し、日本漫画史研究の空白部分を埋め、日本近代漫画の歴史や漫画文化の形成を理解するためには役立つという。
『日本における新聞連載子ども漫画の戦前史』は、東京で発行された新聞を題材にして、子ども漫画が出現し始めた明治後期から終戦までのおよそ50年間の、新聞連載子ども漫画の歴史を明らかにする。なかでは今まで掘り出されていなかった子ども漫画作品が多く紹介され、詳細なデータを提示した。膨大な数の一次資料をもとにして、戦前の子ども漫画の掲載状況、内容、主人公像、表現形式といったさまざまな角度からその変遷を辿ってきた。
徐園博士は2004年7月に吉林大学日本語学科を卒業、2010年3月に同志社大学大学院社会学研究科メディア学博士号を取得、2010年6月から現在まで中国人民大学外国語学部で講師を勤める。
「華人学術賞」は、日本僑報社が2002年に中日国交正常化30周年を記念し、中国人博士の学術成果を日本社会に広く紹介するために創設した。この10年間で、すでに14人の中国人博士が受賞している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年6月29日