日本の若者はこれまで以上に自分の感情を大事にしており、自由な生活を望んでいる。費用がかさむことから結婚願望が後退する一方、コストがかからない上に心身の疲れや孤独を癒すことのできる同棲が、若者の間で増えている。
日本の華字紙「新華僑報」のウェブサイトに先日掲載された記事によると、日本のメディアが同棲経験のある人にアンケート調査を行った際、同棲して結婚に至らずに別れた人は57%を占めたという。現在同棲しているが、いずれかが結婚したがらないという人が10%だった。現在同棲しているが、別れることを考えたことがある人が14%、すでに結婚を決めている人は19%だった。
愛情の当然の帰結として結婚があるはずなのに、どうして日本の8割の同棲する男女は結婚したがらないのか。つまりどうして日本の若者の愛情は、同棲という試験をパスできないのだろうか。一般的には、同棲というのは一定以上の愛情の発展形とされるが、日本では異なる。結婚を前提とした同棲もあれば、同棲のための同棲もある。そして日本では後者のほうが多いようだ。
日本はすでに少子高齢化社会に突入しているが、不幸なことに「未婚化社会」がそこに加わった。晩婚や生涯独身を選ぶ日本の若者が増加しているのだ。2008年のリーマンショック以降、この現象は突出し始め、日本での未婚率の上昇は止まらない。
NHKの報道によると「日本では現在、71%の適齢男性が未婚で、25~29歳の女性の60%が未婚。30~34歳の女性の半数近くが未婚」である。未婚率の上昇が同棲率の低下を意味するわけではない。日本は生活ストレスの高い社会であり、巨大な社会的プレッシャーの下、男女は容易に寄り合い、寄り添うことになる。日本の若者にとって同棲が最良の選択なのだ。疲れた心身を癒してくれる上、コストもかからない。同棲は融通の利くシステムであり、お互いの性格を理解できるし、結婚生活の経験も味わうこともできる。
客観的に見て、日本の若者には中国の若者のような「結婚したら財産を果たして家を買う」といった意気込みはない。高すぎる結婚費用を拠出すること自体無理があり、2009年における日本の新婚家庭が消費する金額は433万円で、そのうち198万円は家長や親友からの「援助」である。
経済条件に余裕のない日本の父母は、倹約して小銭を貯め、子供が結婚するときに使ってもらう。そして「これは私たちの最後のなけなしの金だ」と子供に言い聞かせる。日本経済の長期低迷と、高すぎる結婚費用。これらが日本の若者に結婚をためらわせている原因である。
日本の法律では、同棲する男性に対する法的な制約はない。もしこの生活が飽きたら、別れればよい。何の法律的コストもないため、実行は容易だ。お互いの道を歩むことにして、引き続き自分の生活に戻ることができる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年7月28日