どうして日本人は紅葉を愛するのか
どうして日本人は紅葉を愛するのか。これは日本における唐文化と無関係ではない。プチブル的な文化であった唐代は、季節の移り変わりを特に重視した時代だった。様々な文人墨客が好んで紅葉を題材にし、秋を表現した。当時の日本では、紅葉観賞を「紅葉狩り」と呼称した。紅葉が色鮮やかな獣に見えたのだ。秋の雰囲気を感じさせる頃、この狭くて長い島国をみるみる赤く染めていく。人々はその美しさに息を呑み、また狩人のようにその姿を追っていく。大河小説「源氏物語」にも紅葉の描写がある。
人が最も暖かく感じる色は、赤色と黄色である。紅葉が黄色から赤に変わる過程は、さびしい秋にあって、温もりのある贈り物のように感じられる。元々暗い気性を持った日本人は、紅葉を見ることで冬に立ち向かうパワーを得るのだと、日本のメディアは分析している。
今年のNHK紅葉特集番組の中では街頭調査を行い、「なぜ紅葉を見に行きたいのか」を尋ねた。質問に答えた人々のほとんどが、「仕事のストレスが大きく、疲れており、自分を見失っている。紅葉で赤く染まった大自然を見ることで、本来の自分を取り戻したい」と答えている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年11月24日