まさにこうしたアジア各国を不安にさせる雰囲気の中で、日本は再び「安倍時代」に入った。この「時代」はまだ何日も経っていないが、根本的是非に関わる問題におけるこざかしいやり方は、すでにはっきりと示されている。「村山談話」の精神を引き継ぐと表明する一方で、「専門家の意見を聞いて」「河野談話」を見直すか否かを決定すると強調したのだ。歴史教科書問題における言い分はなおのこと突拍子もない。安倍氏は教育改革を通じて子どもたちに「歴史と文化を尊重する姿勢」を身につけさせると表明したのだ。
歴史と文化の尊重とは何か?自民党の衆院選の政権公約は、歴史教科書には「自虐史観や偏向した記述が多い」と揚言し、もう隣国の認識や感情を考慮しないことを主張し、「日本の伝統と愛国心の尊重」に傾いている。
周知のように、その国の歴史教科書に書かれた通りに、その国の国民は歴史を認識する。歴史