■「右」傾化の道
歴史観を見直す談話以外に、菅官房長官は日本軍による慰安婦強制連行を認めた1993年の「河野談話」についても「早く見直すべきだ」と述べた。また、集団的自衛権の行使容認に向けた憲法解釈の見直しが可能かどうか検討を急ぐ考えも明らかにした。
日本メディアによると政府は政策検討機関を設置する。この機関は「村山談話」の見直について検討するほか、首相官邸直属の「国家安全保障会議」の設置についても検討。さらに集団的自衛権の行使容認に向けた憲法解釈の見直しについても検討する。
発足間もない安倍新内閣は「右傾化」の様相を呈していると指摘される。こうした右傾閣僚寄り合い内閣を前に、安倍首相が自ら打ち出した目標を達成するには、彼らの極端な右傾衝動を抑え込まなければならない。
だが安倍首相はそうしていないようだ。これは最近の予算からもうかがえる。消息筋によると2013年度(4月1日開始)の日本の軍事費は2%増加し、4兆7000億円に達すると見られる。増分は自衛隊員の増員や、陸海空軍の現代的軍事装備の購入に充てられる。