安倍氏はオバマ氏にとって最も付き合いやすい相手とする見方がある。安倍氏は最も親米的で、中国との対立で米国の全力支援を必要としているからだ。
このような分析は、日米関係の盲点を誤って判断している。日米は2013年に、水面下で駆け引きをする可能性がある。安倍氏はアジア太平洋において、オバマ氏にとって最も扱いにくい相手になるかもしれない。事実上、双方の駆け引きはすでにスタートしている。
安倍氏は1月中の訪米で日米関係の主軸を確認し、その後訪韓し朴槿恵(パク・クネ)氏と信頼関係を構築することを希望していた。そして最終的に日米韓同盟というコマを手にし、中国を訪問し駆け引きを行い、日本経済の回復を支える中国市場を手に入れようとしていた。しかしながら米国は、「大統領は多忙」と遠回しに断った。これはオバマ氏が安倍氏をいかに扱うべきか、日米関係をどのように調整するべきかについて、依然として迷っていることを示している。