北京市の高級百貨店・新光天地に位置する4000平方メートルのショールーム「パナソニックセンター北京」は、今や「もぬけの殻」になっている。「環球ネット」が伝えた。
記者は新光天地の5階で、パナソニックの商品展示に用いられていたショールームに、新光天地の包装用の壁紙が張られていた。パナソニックの社員証を持つ従業員は、「パナソニックと新光天地の賃貸契約が満期になり、契約を延長しないことを決定した」と語った。
ここはかつて、パナソニックが海外で初めて設立したショールームだった。パナソニックは2007年7月、新光天地の5−6階で面積が約4000平方メートルに達するショールームを設置した。同ショールームは主に、中国の一般消費者向けのデジタル機器・IT・家電・電気工学など各分野の先進的な商品・技術を展示し、パナソニックが消費者とのオフラインのキャンペーンを実施する重要な場となっていた。
2008年の北京オリンピック期間、同ショールームはオリンピック組織委員会の推薦を受け、最終的に計215万人を集客した。同ショールームの閉鎖により、海外の一般消費者向けショールームはベトナム・ハノイの1ヶ所のみとなった。
ショールーム閉鎖について、パナソニックの関係者はこのほどメディアに対して、「設立当初の目的は、当社の中国におけるブランド価値向上だった。この目標はすでに実現されており、グループの事業構造モデルチェンジに合わせ、閉鎖を決定した」と語った。
しかしアナリストは、「パナソニックは連続で巨額の赤字を計上している。今回の動きは、一般消費者向け家電から企業向け事業への転換を示すものだ」と分析した。