また、日本のメディアはベジタリアンに対する風当たりが強く、テレビ業界で生き残ることは難しい。日本の社会は個人の主張や選択が通らない社会であり、メディアもまたそうである。アメリカの有名な俳優、レオナルド・ディカプリオは菜食主義者として知られ、肉食主義者に憎まれることも多いが、それでも彼は輝かしい俳優人生を送っている。しかし、日本ではそうはいかない。日本の芸能界では肉を食べないと、仕事がなくなり、ご飯も食べていけなくなる。ベジタリアンを雇わないのは多くの日本企業の暗黙のルールである。そのため、ご飯を食べていくためには、自身の信念に背いて肉を食べるしかないのだ。ベジタリアンであることを隠さなければ、満足した生活も送れない日本では、自分をベジタリアンであると堂々と主張する有名人は少ない。
他にも、日本では有名な「精進料理」をわざわざ食べに行く人が多いが、それは全ての命を哀れむというその宗教的な意味からではなく、高価で流行しているからである。言ってみれば、一部の人が菜食主義を実行するのは、動物愛護や宗教的な信念からではなく、時代のブームに乗るためである。ブームは最も予測不可能なものであり、ブームが去れば、「にわかベジタリアン」たちもすぐに考えを変えてしまうだろう。
総じて言えば、日本では菜食主義の文化が発展することは難しい。日本に暮らすベジタリアンたちは尚も日の目を見ることなく、暗闇で自分の信念を守るしかないようだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年3月30日