僕は、中国といえば人海戦術的にガッツリとレベルの高い「警備体制」ができるのだろうという先入観がありました。素人考えでは、人が多い=警備が重厚というイメージですので、なんとなくそのように思っていたものですが、「警備体制」というのも製造業企業の生産効率性と同じく、ハードウェアは立派でも、運用のソフトウェアのレベルが高くなければ、結果的に効率性が低いということになっているのですね。なるほど確かに、「警備体制」というのもサービス事業と捉えれば、中国はこれらが規制緩和されていないわけで、民間そして国際的な知恵がはいっていないことになり、中国の量的優位性あるものの質的劣位性という「いつものの現実」があるわけです(例:製造業の低生産性。運用ミスによる高速鉄道クラッシュ)。
これらの中国市場での機会をとらえて、日系の大企業では「警備」事業の市場獲得のためにセコム株式会社が中国進出に成功してきています。この市場は、欧米先進国および中国内のサービス提供事業主体も含め激戦になっていくでしょう、いまのところまだ規制が強いので「熾烈」という状況ではありませんが、中国の規制緩和とともに、競争が激化し、その後勝ち組と負け組が別れ、過当競争や消費者不利益防止の新しい基準での規制がひかれ、企業統廃合、そして成熟産業へという産業内サイクルとなるでしょう。
また、「要人警護」事業はニッチセグメントのためにVIP警護中小企業さんも進出しはじめた状態であるとおもいます。こちらも面白い状況になっていくでしょうね。
中国市場はサービス業という規制が強い世界でも、次第に開放されつつ有り、また興味深い市場になってきそうです。中国内で、飲食業以外のサービス業は他にどのようなところがビジネスチャンスがあるのか・・・探せばたくさんでてきますね~!
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年4月22日