人民日報の8日付署名論文が「歴史的な懸案で未解決の琉球問題も再び議論できる時が来た」と指摘したことに、日本側は強烈に反応した。中国側に「抗議」しただけでなく、安倍首相が「日本の立場を世界に説明」することで「中国の不当な主張を否定する」必要性を表明した。米国務省は「米国は沖縄における日本の主権を承認している」との姿勢を表明した。(環球時報社説)
中国の学者の公的メディアでの一言に日本がこれほど緊張するとは、やましいことがあって心中びくびくしていることの表れだ。1971年に米国は中国の意見を全く求めぬまま「沖縄返還」協定を締結し、米軍の占領する琉球諸島を日本に密かに引き渡した。その不法性を裏付ける法理上の根拠はいつ遡っても存在する。
琉球は釣魚島(日本名・尖閣諸島)と異なる。歴史上、琉球国は中国と藩属関係にあったが、決して中国の版図の一部ではなかった。中国は琉球を「奪回」しようとするものではないが、琉球の現状を否定することはできる。東欧の版図の変化を見てみれば、大国の角逐の力が琉球諸島に何をもたらしうるかが分かる。
日本が最終的に中国と敵対する道を選んだならば、中国は現在の政府の立場の変更し、 琉球問題を歴史上未解決の問題として再提起することを検討すべきだ。
中国の台湾問題と西蔵(チベット)問題に対して、西側諸国は通常政府は曖昧な姿勢で、一部エリート勢力は「台湾独立」と「西蔵独立」を支持している。琉球問題に対して、中国もこうした手法を将来の対日政策の1つの選択肢とすることが完全にできる。
中国は3つのステップで「琉球再議」を始動できる。
第1ステップ、琉球の歴史の問題を追及し、琉球国の復活を支持する民間組織の設立を許可することを含め、琉球問題に関する民間の研究・議論を開放し、日本が琉球を不法占拠した歴史を世界に周知させる。政府はこの活動に参加せず、反対もしない。