安倍晋三氏の腹心である飯島勲氏は17日、秘密の訪朝を終えた。飯島氏は航空機を乗り換える際に、「朝鮮側と厳粛な対話を行った」とメディアに発言すると、その後はノーコメントを貫いた。
一部のアナリストは、「同訪問は静かに行われるはずだったが、始めから大々的に取り上げられた。日本は罠にかかったようで、朝鮮が利益を得た」と指摘した。
罠にかかった日本
共同通信社は17日、日本政府の関係者の発言を引用し、「日本側は極秘訪朝の予定であったが、朝鮮側が積極的にスクープを報じた。双方の会談の画面が真っ先に朝鮮メディアによって公開され、日本が受動的になり、同訪問日程を合理的に説明できなくなった」と伝えた。
共同通信社は、「安倍首相が飯島氏を朝鮮に派遣したのは、日本の有権者が注目する拉致問題の解決推進を目的とするものだ。日本政府は、1970年代から80年代にかけて、10人以上の日本人が朝鮮で失踪したとしている」と報じた。
一部のアナリストは、「同問題の解決は、安倍首相の政治公約の一つだ。同問題の進展は、日朝関係の膠着状態を打破することができ、安倍首相が率いる自民党の7月の参議院選挙に向け票稼ぎができる」と指摘した。
菅義偉官房長官は東京で言葉を濁し、飯島氏の訪朝に関する真の目的を明かそうとしなかった。菅官房長官は16日の記者会見で、「協議と会談により、国家間の事務について判断を下す」と述べるに留まった。
日朝双方には外交関係がなく、昨年8月に政府間対話を回復した。朝鮮が昨年12月に「衛星」を打ち上げてから、双方の対話が再び中断された。
米日韓は先ほど、「朝鮮側が核計画を中止する実質的な意向を示さなければ、米国などの国家との対話は許されない」と強調した。日本の今回の動きは、3カ国の統一戦線を打破しているように見える。軽率に譲歩し対話をスタートさせ、朝鮮の核計画を追認したような印象を与えた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年5月20日