日本政府は、飯島勲内閣官房参与が朝鮮を訪問した「成果」をめぐる質問や取材には応じないとして、会談の詳細を明かすことを拒否している。飯島氏は帰国の際、経由地の北京でメディアに対し、「朝鮮側と厳粛な対話を行った」と述べたが、細かい内容についてはノーコメントとし、「(会談内容については)如何なるメディアにも明かすつもりはない。(成果については)今後、十分に検討する必要がある」と強調した。
NHKは飯島氏が朝鮮序列2位の金永南最高人民会議常任委員長と会談する様子を動画で報じた。NHKによると、金永南氏は朝鮮と日本の関係改善に努める飯島氏の姿勢を「高く評価」しており、「長きにわたり、努力を重ねていることは承知している」と述べ、「重要な使命を持って、平壌を再び訪れた」と飯島氏に伝えたという。
フジテレビは17日、飯島氏は訪問期間中、朝鮮労働党中央政治局委員・行政部長・国防委員会副委員長である張成沢氏との会談を望んでいたと報じた。
情報の出所については明かされなかったが、張成沢氏は金正恩第1書記の叔父に当たる人物で、金正恩第1書記が信頼を寄せる数少ない人物の1人であると見られている。
17日、日本政府は依然、今回の事前通よくなしの訪朝が韓国と米国に与えた衝撃を緩和することに尽力していた。岸田文雄外相は17日、「日米韓3カ国の連携は極めて重要であり、十分な意思疎通を図るべきだ」と指摘した。
安倍政権と連立を組む公明党の井上義久幹事長は「朝鮮問題は6カ国協議の枠組みの中で解決しなければならない。日本は、米国と韓国がいかなる懸念も抱くことのないよう努めることが重要である」との見方を示した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年5月20日