区長には単独の公用車はない。墨田区の場合、4台の公用車があるが、公務員約3500人誰でも申請して乗ることができる。区長は公用車で通勤してもいいが、あえて自転車で通勤し、路上の区民に挨拶する。それが次の選挙で効果を発揮する。
幹部抜擢や人材採用も区長の独断で決められない。公務員の昇進は数年に一度筆記試験と面接がある。合格しても空きがなければ、元のポジジョンのまま。空きがあっても区長一人で決めるのではなく、議会を通さなければならない。
区の公務員募集で不正行為の余地はない。募集人数はインターネットで公表され、東京23区で同じ筆記試験を行い、出題内容は各区には知らせられない。区職員は過去の試験問題を入手するのが関の山。筆記試験に合格後、面接が何度も行われる。面接は面接官4人以上に対し応募者1人で、各区から来たすべての面接官を買収するのはまず無理だ。
日本の公務員は3年に1度配置転換があり、年に一度課内で仕事調整がある。人間関係を熟知する前に異動するため腐敗を有効に防止できる。