中日関係の方向性について、王氏は「認識を変えなければならない」という。「積極的な態度で関係改善の努力はするが、あまり大きな希望は持たないことだ。改善のために改善しても、国の利益を犠牲にして妥協してもいけない。今では民意の影響力が大きいため、国民の意見も考慮する必要がある。中日関係は転換期にきている。国民の両国関係に対する認識も激しい変動の時期にある。中日という世界第二、第三の経済大国の関係が行き詰れば、世界の笑いものになることを国民も冷静になって考える必要がある」と語る。
「今後の中日関係が40年前のような緊密な状態に戻るのは難しい」という王氏。「当時は友好のために多くの事ができたが、今の状況は国の利益を損ねることは中日双方とも決して妥協しない」と指摘する。「中国台頭の凄まじい勢い、国内総生産(GDP)で日本を抜き、軍事力を増強、周辺での攻撃的な態度に加え、国家海洋目標を立てるなどこれらの挑戦と脅威に対して、日本は絶対に譲歩しないつもりだ」。
領土や領海をめぐる対立について、王氏は「世界でこうした問題を抱える国は非常に多いが、結局すべて国家利益の問題といえる。21世紀は軍事攻撃やミサイルで相手を屈服させる時代ではなくなた。その代償はあまりに大きく、共倒れになるからだ。両国のトップが政治的知恵を発揮する必要がある」と話す。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年6月18日