大股で歩けない高齢者は、認知症になるリスクが高いことを暗示するため注意が必要である。日本のある研究チームは17日、歩幅が狭い高齢者ほど認知症にかかりやすいという調査結果を発表した。
東京都健康長寿医療センター研究所の谷口優研究員が率いる研究チームは、群馬県と新潟県に住む1149人の70歳以上の高齢者を対象に生活状況と身体機能を調査し、介護が必要な人や認知症の疑いがある666人を除いた高齢者を2.7年にわたって追跡調査した。
その結果、年齢、1人暮らし、血液中の赤血球数の減少、低コレステロールなどは認知機能の低下と関係していることがわかった。しかし、最も深く関係していることは歩幅の狭さだった。
研究チームは、年齢や身長などの条件をまとめた後、高齢者の歩幅を「広い」「普通」「狭い」の3つのグループに分けて分析した。その結果、普通の速さで歩くときに歩幅が狭い人たちは、広い人たちに比べて認知機能の低下のリスクが3.4倍高いことがわかった。中でも、女性は5.8倍だった。速く歩いたときの差はさらに大きく、男性の場合、歩幅が狭い人たちは広い人たちより認知機能の低下のリスクが4.4倍高い結果となった。
研究チームは、この調査結果は、歩幅をきっかけに認知症を早期発見、予防するのに役立つと見ている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年6月19日