長年に渡り、日本は「正常な国」になろうとしてきた。しかしながら安倍政権の発足以来の行為は、日本を正常な国から遠ざけている。
このほど数百人の日本極右分子が東京都の韓国街で反韓デモを実施し、スピーカーを使い当時の日本軍国主義の軍歌を流した。韓国街の多くの店舗は一時閉店を余儀なくされた。
この光景は、ドイツ人によって「恥辱」とされた水晶の夜事件を想起させる。1938年11月9日夜、ドイツのナチス勢力がユダヤ人の住宅・商店・教会を襲撃した。破壊された窓ガラスの破片は、月明かりに照らされて水晶のような輝きを放った。
第二次世界大戦の災禍を経て、人種・民族差別を煽り立てる行為は、欧米および世界の大半の国家で犯罪とされており、国際社会全体に忌み嫌われている。しかしながら、安倍政権はこれを見て見ぬふりし、放任している。このような姿勢では、国際社会が日本を正常な国として見るはずがない。
正常な国において、政府は侵略戦争の際に他国の領土を盗んだという史実を否定せず、民族差別を扇動するデモを黙認せず、歪んだ歴史観で国民をミスリードせず、第二次世界大戦のA級戦犯を祀らず、慰安婦問題に対して無関心にならず、侵略の歴史の否定を試みず、侵略戦争を反省した公式の立場に疑問を呈し、これを修正しようとしないはずだ。