アジア人は生まれつき「幸福感」に欠けているのか

アジア人は生まれつき「幸福感」に欠けているのか。 「国民全体の幸福度」を示す指標を見ると、中国は世界の中で90位、日本は125位である。近代化のプロセスにおいて、北東アジアには共通した特徴が多く、各国の社会にはある種の共通した焦燥感や不安が存在する…

タグ: 国民 幸福度 不安 近代化 孤立 転換期 

発信時間: 2013-06-26 14:55:05 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

「国民全体の幸福度」を示す指標を見ると、中国は世界の中で90位、日本は125位である。近代化のプロセスにおいて、北東アジアには共通した特徴が多く、各国の社会にはある種の共通した焦燥感や不安が存在する。これは近代国家に共通するものなのだろうか、或いは北東アジアの諸国だけに見られる特徴なのだろうか。

「幸せ」というのは、人々が本能的に満ち足りている状態のことである。同じ人間として、人々が幸せを感じる根本的な能力は同じである。しかし、後天的な環境によって、「幸せ」に対する感受性は影響を受ける可能性がある。北東アジア諸国の人々には共通して三つの「不安要素」が存在し、人々の「幸せ」な感情を奪っている。

一つ目の不安要素は、「密集に対する不安」である。今日の北東アジアは人口密度が高く、東京、大阪などの大都市の朝の通勤ラッシュでは、たとえ満員電車にギュウギュウに押し込められても、人々は押し黙り、重苦しい雰囲気が流れ、息が詰まるようである。同じような光景は、中国の大都市でも見受けられるようになった。近代社会のプライバシー権は人と人との間に壁を作り、交流を妨げている。従来の社会では、誰もが自分の悩みを打ち明ける相手がいたが、今では昔のような村などの共同体は消滅し、人々は密集していても、そこには大きな隔たりがある。これが北東アジア各国の社会が抱える不安の要因である。

二つ目は「進退に対する不安」である。進学、出世のために学生や労働者らは真面目に、勤勉に勉強や仕事に打ち込んでいる。中国、日本、韓国の大学受験は毎年、1千万近くの家族にとっての一世一代の勝負である。各国の教育制度は程度は違うものの、ある種の「受験勉強」中心の教育という悪癖を抱えている。たった一度の試験のために、多くの若者が大事な青春の素晴らしい時期を無駄にしている。サラリーマンたちは中産階級の仲間入りを果たすために、自身の健康や休み、家族の団らんをも犠牲にしている。そして、中産階級へと上り詰めた人々は今度は、その地位を守るために休みなく戦っている。深刻な不安が社会に蔓延し、その上、このような不安は家庭を崩壊へと導き、職場に緊迫した状態をもたらす要因となっている。

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