日本の不動産市場の活況は、20数年前のバブル経済を想起させる。当時大量のバブルが不動産業に集中し、猫の額ほどの広さしかない土地が数億円、さらには数百億円に跳ね上がり、東京都の地価だけでも全米が購入できるほどになった。土地の売買の方が手っ取り早く金を稼げるため、多くの企業は生産に対する研究開発の意欲を失った。当時の株式市場が異様な好況に沸いたのも、不動産を担保とする資金が大量に流入したためだ。株式市場の崩壊は、不動産バブルの崩壊によるものだった。
日本のエコノミストは、日銀の量的緩和策は経済回復をある程度促したが、大量の流動性が経済のバブル化を促す可能性があると指摘した。先ほどの株式市場の乱高下は、バブルがすでに出現していることを物語っている。今後どれほどの資金が不動産市場に流れこむかは不明だが、過剰流動性にとって現在最も魅力的なのは不動産市場だろう。不動産バブルが日本の経済・社会に与えた長期的なマイナス影響は、日本人の記憶に新しい。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年6月29日