歴史問題で安倍氏は「各国共に自国の歴史に誇りを抱いている。互いに尊重することが大切だ」との理論をもっともらしくぶち上げた。
日本軍国主義の対外侵略の歴史については揺るぎない証拠があり、国際社会ではとうに最終結論が出ている。この不名誉な歴史について深く反省することを拒絶し、「自国の歴史に誇りを抱く」と通り一遍な議論をするのは、靖国神社参拝や歴史改竄教科書と同様、誤った歴史観の露呈だ。世界公認の正しい道理と戦後国際秩序に公然と挑発するようでは、日本が国際社会から尊敬を得るのは不可能だ。
いわゆる価値観外交のためにあちこちで壁にぶつかってもなお、安倍氏は自分でも信じていない「構想」によって有権者を欺き、「日本と同様の志を持つ国と同盟を結ぶことで中国を変えさせる」などと大口を叩かずにはいられない。
安倍氏はどうやら忘れたようだ。歴史上犯した侵略の罪について省察することを拒絶する国が、アジア諸国の信頼を得ることは全く不可能であり、ましてや普遍的価値観などと大口を叩く資格はないということを。アジア協力の大局に楔を打ち込もうとする日本の企みは、アジア諸国の強烈な反感を招く運命にあり、何の利益も得られない。
中日関係の今日の局面は、完全に日本側が一方的にもたらしたものだ。昨年9月の日本政府の不法な「島購入」は、中日関係に深刻な打撃を与えた。その後、日本側はしきりに挑発を繰り返している。釣魚島問題では決して悔い改めず、歴史問題では逆行し、外交では「対中包囲網」を煽動しているのだ。これに対して中国政府と中国国民が全く無関心で、放置して取り合わないことがどうしてできようか?
今年は中日国交正常化41周年だ。日本側は両国の昔の代の指導者のように、国家としての責任、政治的な知恵、歴史への責任を具体化し、困難を克服して引き続き前向きに発展するよう中日関係を後押しする必要がある。安倍氏のように口から出任せを言い、逆ねじを食わせるようでは、事態はまずくなる一方だ。
「人民網日本語版」2013年7月8日