中国の日本からの図書翻訳は一年間約2000冊
交流会で基調講演する陳亜明氏と来賓の皆さん。段躍中撮影
7月5日午後東京で開催された第二回中日出版界友好交流会で、中国出版界訪日団団長、人民出版社常務副編集長陳亜明氏が基調講演し、中国の日本からの図書翻訳は一年間約2000冊であることを紹介した。
第二回中日出版界友好交流会(主催:環球新聞出版発展有限公司・日本僑報出版社、共催:日中翻訳学院、後援:日中協会、NPO日中交流支援機構)が中国出版界代表団(陳亜明団長)17社26名ほか日中の関係者、報道関係など多数が出席し開催された。
中国側代表陳亜明団長は中国出版界と日中文化交流の歴史と現状、将来の日中出版界の相互交流発展について基調講演した。日本側来賓代表として社団法人日中協会白西紳一郎理事長、瀬野清水前重慶総領事、小阪裕二日中文化交流協会事務局次長、島田晴雄千葉商科大学学長、田中寛大東文化大学教授兼埼玉県日中友好協会会長らが出席し挨拶した。高原明生東京大学教授兼新日中友好21世紀委員会委員は書面の祝辞を寄せられた。
陳亜明氏は基調講演で次のように述べている。「日本は世界の出版大国であり、東京国際ブックフェアはすでに20回を数え、毎年7月のこのブックフェアはアジアの出版界の一大行事となっている。改革・開放政策の進展にともない、特に近年の企業改革は順調に進み、中国出版界の対外交流も活発化している。2011年に限っても、中国の日本からの図書翻訳はほぼ2000冊(1982冊)にのぼり、日本は中国の図書翻訳の第三のパートナーとなっている。同時に、中国の優れた図書もますます日本に紹介され、その数も増加している。中日出版界の交流の進展により、より多くの中国と日本の読者がお互いに優れた図書に出会い、両国の相互理解と友情が深まることを願っている」。
陳亜明氏はさらに次のように述べた。「さまざまな原因により、現在、中国で国外の作品を中国語に翻訳する人材は比較的多いものの、中国語の作品を外国語に翻訳する優秀な人材は、なお大量に必要とされている。各国の出版界の相互交流と協力により、更に多くの優秀な翻訳人材が輩出することを願っている。中日両国の友好的な交流は二千年の長きにわたり、世界の民族交流史上の奇跡といえる。国際情勢の変化や、伝統的な出版にデジタル出版の出現がもたらした新しい趨勢に対し、中国と日本の出版界の同志は、さらに積極的で開かれた姿勢と創造的な精神で共に努力していきたい。絶えず新たな協力の道を開拓することで、中日両国の出版界の交流の新しいページを記すことができると信じている」。
今回の交流会は、日本僑報出版社編集長兼日中翻訳学院創始者の段躍中氏が司会を務め、陳亜明氏の他、栄慶祥中国出版研究院副院長、彭江傑上海世紀出版股份有限公司辞書出版社版権部主任及び三潴正道麗澤大学教授、渡辺明次梁祝文化研究所所長らも報告した。