共同通信社の報道によると、米太平洋空軍司令官のカーライル大将はワシントンで、沖縄県の嘉手納基地以外に、東京都の横田基地にも新型輸送機CV-22オスプレイを配備することを検討中と表明した。中国の軍事専門家の尹卓少将は取材に応じた際に、オスプレイが東京都に配備され、米軍の武力配備の柔軟性を高める可能性が高いと語った。
カーライル大将は、「日本政府と交渉中で、早ければ来年年初に決定され、2015年の配備を目指す」と述べた。米軍は現在、日本の本土にオスプレイを配備していない。
尹卓少将はオスプレイが横田基地に配備される可能性について、「カーライル大将は米太平洋空軍司令官であり、その発言には根拠がある。主観的な願いにせよ、米軍がすでにそれを決定しているにせよ、その可能性は存在する。米軍はオスプレイの配備前に日本政府の意見を求めるが、しかしなにはともあれ、米軍の日本への武力配備は米軍が決めることだ。双方の軍事関係は、米軍を中心としているからだ。また軍事基地への武力配備の際には意見を求めるが、通常は日本が反対したところで米軍は配備を強行する。近年はこのような例が非常に多い」と指摘した。
尹卓少将は、「米軍がオスプレイを横田基地に配備しようとするのは、武力配備の柔軟性を高めるためだ。横田基地付近には、横須賀基地と佐世保基地がある。佐世保は米軍の揚陸艦の母港であり、オスプレイを今後揚陸艦に搭載させる場合、沖縄からよりも横田基地からの方が便利だ。沖縄には大型艦艇がなく、日本の釣魚島(日本名・尖閣諸島)方面への武力輸送しか支援できないため、米軍が横田基地にオスプレイを配備する可能性は高い」と分析した。