中国で活躍する俳優・矢野浩二さんが29日、所属しているマネジメント事務所「金色池塘」と契約を更新することで合意した。同社に所属している楊陽監督は、今後、矢野さんのためにスパイ戦をテーマにした作品を制作したいとの意向を示している。信息時報が報じた。
中国に来て約10年になる矢野さんはこれまでに、「小兵張◆ (くちへんに戛)」、「野火春風闘古城」、「鉄道游撃隊」、「逐日英雄」、「狙撃手」などのテレビドラマに出演し、旧日本軍の兵士を演じることが多いため、「日本兵専門の役者」とも呼ばれてきた。しかし、2012年にはドラマ「浮沈」で、在中国日系企業の総裁役を演じ好評を博した。
29日の契約セレモニーで、矢野さんは「この10年は本当に大変だった」とし、中国に来たばかりの頃について、「当時は生活も大変で、半年以上の間、出演の依頼もなく、持ってきたお金がどんどん減っていった。家賃以外の生活費は節約するしかなく、毎日インスタントラーメンを食べていた。時々、中国人の友人が食事をごちそうしてくれる時だけ、いつもとは違うものが食べられた。それでも我慢して努力し、私にとっては当時大金だったお金をはたいて中国語を勉強した」と振り返った。