ボイス・オブ・ベトナム(VOV)によると、グエン・タン・ズン首相は16日午後に小野寺防衛相と会談し、「ベトナムと日本の戦略的パートナーシップは、両国の共同発展に対して実質的な利益をもたらした。両国の国防部門のさらなる協力推進、定期的な対話と相互訪問が、ベトナムの海洋警察武器の現代化を実現することに期待する」と述べた。
小野寺防衛相は17日、カムラン湾にあるベトナム海軍基地を視察した。世界最良の天然の港とされるカムラン湾はベトナム南部に位置し、南沙群島から約600キロ離れている、ベトナムの軍事力が南中国海に進出するための絶好の拠点だ。日本の日刊紙・世界日報のウェブ版は、「日本の高官がベトナムの軍事要塞のカムラン湾を訪問するのはこれが初めてのことだ」と伝えた。日本がカムラン湾に手出しをするのは、南中国海問題でベトナムを支援し、釣魚島問題でベトナムから支援を得ようとするものと分析されている。小野寺防衛相は記者に対して、中国とASEANが拘束性を持つ行為規則に署名し、南中国海の緊張情勢を緩和することを歓迎すると述べた。NHKは、「中国海軍の台頭を見据え、日本とベトナムは協力を強化し、両国の情報共有と軍事人材の育成を強化しようとしている。ベトナムは海軍現代化を実現するため、ロシアから潜水艦を調達する。日本はベトナムのための人材育成を開始している」と伝えた。
ベトナムは小野寺防衛相の東南アジア歴訪の最初の目的地で、その後はタイを訪問し海上安全協力について検討する予定だ。ベルナマ通信は、「中日の釣魚島問題と中越の南中国海問題が持続する中で、日越両国はこれらの協定に署名した」と指摘した。カナダ紙グローブ・アンド・メールは、「中国の日増しに高まる海の自信に対して、日本はベトナムなど同じく中国との間に海洋主権問題を抱える国家との関係強化を希望しており、中国との海洋主権問題について協力を維持しようとしている」と伝えた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年9月18日