「沖縄漁協幹部にスパイ疑惑」。日本の「週刊ポスト」10月4日号は、釣魚島(日本名・尖閣諸島)海域に出漁する日本の漁船が度々中国海警察船の妨害を受け、広大な釣魚島海域で「中国海警船がまるで日本漁船を待ち伏せしている」かのように沖縄漁船が中国の海警船に遭遇するのは「タイミングがよすぎる」という文章を掲載した。同紙は、沖縄漁業界に中国に日本の出漁情報を横流ししている人がいるとして、二人の「容疑者」が挙がっているという。
ある軍事専門家は21日「環球時報」の取材に対して、「中国の海警船は退役軍艦で、一定のレーダー観測能力を有しており、釣魚島海域における船の往来状況は基本的に把握できる。このような疑いは荒唐無稽だ」と反論した。
今回発刊された「週刊ポスト」の表紙には、唐突にも「日中戦争はもう始まっている」という言葉が飛び出し、「尖閣防衛の要衝の無人島を買いにきた中国人」、「中国政府が知日派中国人を軟禁」、「出漁情報が中国にダダ漏れ」など矯激の見出しを並べ、5頁に渡って文章を発表した。その中で、「スパイ漁師」の記事は「ライブドア」など各大手ネットメディアに転載された。文章では、「釣魚島海域では高級魚が豊富に獲れ、出漁に燃料代だけでも10万円以上かかるが、沖縄漁民はこの海域を目指す。日本政府も実効支配強化のため漁業を奨励している。しかし、『ここのところ、尖閣周辺の海域に入ると、すぐに中国公船が現われ、漁が妨害されることが続いている。待ち構えていたとしか思えない』など漁師の言葉を引用して書かれている。