中国情報専門サイト『RecordJapan』によると、東京を初めて訪れた人はその入り乱れた地下鉄網にしばしば困惑を覚えるという。しかし、東京の地下鉄のダイヤの正確さは世界のどの国も敵わないものであり、関心を禁じえない。
日本人は時間の概念を極めて重視しており、時間厳守は日本人の生活に深く根付いている。地下鉄も当然、例に漏れない。東京には地下鉄が13路線あり、全長は195キロメートルに達し、およそ300近くの駅がある。通勤ラッシュ時は2-3分に1本のペースで地下鉄がホームを出る。
3500万の人口を抱える東京首都圏は地下鉄と電車のネットワークで覆われている。地下鉄は東京メトロと都営地下鉄が運営しており、1日あたり約1000万人が利用する。約2600万人に登る電車の利用者数を加えると、世界でも最大の都市交通網となる。
地下鉄各路線はお互いに連携し、時間厳守で運行することに努めている。一つの路線で少しでも遅延が発生すれば、他の路線のダイヤも乱れ、ドミノ倒しのように乱れが波及する。たとえ1分でも遅延が生じれば、乗客に謝罪するアナウンスが車内に流れる。また、地下鉄会社は乗客が会社に遅刻した理由を報告できるよう、遅延証明書を発行している。ダイヤの乱れが深刻な場合にはニュースでも取り上げられ、日本人が時間厳守をどれほど重要視しているかがわかる。
「遅れた場合には、デジタル技術を駆使して挽回する」と東京メトロの運転士・萩田旬作さんは言う。萩田さんは、ヒューマンエラー(人為的ミス)を最小限に押さえるため、東京メトロ中央制御室の操作は全てコンピューターで行っており、運転士は役割は、操縦室に座ってコンピューターをモニタリングし、緊急時の対応を行うことだ。また、緊急地震警報が発表されれば、電車と地下鉄はすぐさま自動停止する。