中国内企業で今後数社、はたまた数十社のLCCが乱立し、さらにこれが十分な実力をつけてきたら、ビジネスにせよ、観光にせよ、日中間の人の往来のためのキャパシティー(かつ低価格)としては増えますのでインフラ発展として悪い傾向ではないですね。まぁそれは双方の観光産業が活況に成るか、またはビジネス交流が活発に成るかの成り行きもともなっておりますので、いくらハードウェアとしてのエアラインサービスが充実してきても、ソフトウェアとしての「交流」が減少してしまえば、結局エアラインも日中間路線から撤退ということにはなるのでしょうが、それはそれで別問題であります。
僕が茨城―上海間で春秋航空に搭乗した感想としては、率直に「悪く無いなぁ」といえましょう。機内食は無く、日本の新幹線と同じようにお弁当(おそらく魯肉飯:ルーフロウファン??肉と野菜の中国風煮込みかけご飯)が欲しければセルフサービスで購入、すべての飲み物も購入式です。機内エンターテイメントの映画などもありません。LCCに登場されたことの無い方は、飛行機というよりもむしろ日本の新幹線に途中下車すること無く3時間半乗車と同じようなものと考えればよいでしょう。
はてさて、僕は春秋航空どころかLCC自体に初搭乗だったのですが、東京都内からは東京駅発の茨城空港まで直行バスが走っていまして、ここまでは90分くらいで非常に順調でありました。しかし、機内サービスが新幹線並にシンプルなことを予想していたにもかかわらず、僕は「お弁当」を購入するのを忘れていまして、非常にお腹を減らして上海まで我慢するということになってしまいました(魯肉飯は僕の座席近くの方が召し上がられていたのですが、ロングライフメシを電子レンジでチン的な、超絶ケミカルな雰囲気がしたので、購入しませんでした(^_^;)、いや春秋航空さんの名誉のために申せば、決して変なものではないと思います。単に僕の感覚の問題です。)。
さてさて、これで思ったのですが、以前日本でどこかの代理店?航空会社?が仕掛けてし微妙な感じで収束していった「空弁」というコンセプトがあるのですが、これはタイミングが速すぎたのでダメだったのではないかと思ったわけです。LCCでなく一般的なエアラインであれば普通に機内食がでるわけですから、弁当を機内に持ち込む必要がない、すなわち「空弁」はそもそも存在意義が当時無かった。それでいてですね、当時は地方の空港は市場ポジションニングに苦しんでいる中で、主要空港の補完に過ぎない地方にある空港というだけの意識で、「空弁」というコンセプトを積極的に展開しようとする意識がまだなかったようであります。
中川コージのブログ『情熱的な羅針盤』