誇り高い安倍首相は、他の元首相による邪魔ならば気にも留めないだろう。しかし小泉氏は「名首相」と称され、2001−2006年の5年間に渡り首相の座に座り続け、30年間で任期が最長の首相となった。小泉氏は任期内に米日同盟関係を強化し、首相としての立場で靖国神社を参拝し、中日関係を著しく悪化させた。安倍首相は初就任時に小泉氏の後継者となった。小泉氏は安倍首相の「政治の師匠」と呼べる。マレーシア華字紙・南洋早報が伝えた。
16%が安倍内閣を信頼できないと回答
受けた恩への感謝を示すため、安倍首相は小泉氏の息子を起用した。抜群のルックスで人気の高い小泉進次郎氏は、国会土産の販売が安倍首相に次ぐ2位となっている。
父が安倍首相の原発政策に反対し、息子の人気が安倍首相に迫る。これは安倍首相にとって、確かに朗報とは言えない。日本の政界は変化が激しく、自民党の党内には派閥が林立している。また日本の政界では門閥の観念が強く、子が父を継ぐ政治の世襲の伝統がある。安倍首相の支持率は60%以上の高い数値を維持しているが、二人の「小泉」が攻勢をかければ、安倍首相に大きな圧力を形成するだろう。
NHKがこのほど実施した世論調査によると、日本人の16%は安倍内閣の品格が信頼に値しないと回答した。アベノミクスにともなう日本経済の好景気について、「実感している」と答えた人は14%のみとなった。安倍首相の人気には、二つの理由がある。一つ目は、アベノミクスが日本経済をデフレから脱却させ、景気回復の希望を示していることだ。二つ目は右翼的ムードが蔓延する中、安倍首相が強硬な立場によって支持されていることだ。