香港城市大学から名誉博士号を受賞された鳩山由紀夫元首相は13日、同大学で講演した際、旧日本軍による侵略行為について、日本人として改めて謝罪した。また11日には、日本の過去の植民地支配と侵略を謝罪した「村山談話」の精神を後世に伝える目的の民間団体「村山談話を継承し発展させる会」が日本の政治家や学者らによって設立された。
中日関係の発展を重視する有識者らに対し、沈黙を守り続けてきた小泉純一郎元首相が4年ぶりの記者会見で示した態度は全く逆のものだった。12日、小泉氏は日本記者クラブで記者会見し、対中外交における安倍晋三首相の強硬姿勢を称賛し、靖国神社への参拝を促した。小泉氏は「どこの国の指導者でも戦没者に哀悼の意を表し、追悼慰霊施設を参拝するのは当たり前だ」と強調し、「世界で、(日本の首相の)参拝を批判するのは中国と韓国だけだ。中国は大人げない対応をしたことを恥じ入る時が来る」と述べた。
戦没者に対し哀悼の意を表するのは確かに世界のどの国の指導者も行っていることである。しかし、戦没者でも正義のために命を捧げた者と悪事で死んだ者は違う。どの国も、善良な精神と正義の目を持って歴史を評価する必要があり、善と悪、正義と罪悪の区別をすべきである。「国のために」という大義名分があるからと言って、尊敬されたり、やりたい放題に行動したり、普遍的に「正義」であるというわけではない。フランスの凱旋門の真下にある「無名戦士の墓」、アメリカの戦没者慰霊施設であるアーリントン国立墓地、ロシアのアレキサンダー庭園にある「無名戦士の墓」には指導者が追悼に訪れる。しかし、ドイツやイタリアがヒトラーやムッソリーニを追悼することは今まで一度としてない。慰霊は国のために命を捧げた英雄や犠牲になった罪のない国民のために行うものであることは誰もが知る常識であり、善や正義からの行動を褒め称え、罪もなく犠牲になった人々に哀悼を捧げることが目的である。
しかし、小泉氏はその意味をはき違え、無分別に戦犯も慰霊の対象であると主張している。安倍首相が靖国参拝について、アーリントン国立墓地を引合いに出し、「国の指導者が参拝するのは極めて自然なことだ」と主張したのと同じ轍を踏んでいる。
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