キャロライン・ケネディ氏が15日に日本に到着、19日に日本の天皇に信任状を手渡し、初の女性駐日米大使となった。米メディアが明らかにしたところによると、ケネディ氏は政治経験が乏しく、外交経験もなく、日本語もできない上、日本の状況にも疎く、弁舌が立つわけでもない。個人的な条件からすると、ふさわしい人選とはいえない。
しかしオバマ大統領が彼女を選んだのは、大使就任に問題がないかの資格審査を順調にクリアしたから。日本側もしきりに歓迎の意を示し、まるで身に余る待遇を受けたかのような喜びようだ。それで、いかにも彼女が最適な人選であるかのように見せている。それはなぜか?
報道によると、米国は駐日大使を(1)重量級の政治家で国内外で知名度が高い(2)日本通(3)大統領と関係が密接――の3つのタイプから選ぶ。ケネディ氏の前任のオバマ大統領の腹心であるルース氏は(3)に相当する。ケネディ氏はこのうち2つの条件を備えている。それが彼女が駐日大使に選ばれた理由だ。まず彼女にはケネディ元大統領という政治的に名高い父親がいる。またケネディ家は多数の政治家を輩出する一族として有名だ。これらが彼女に十分な政治的重量感を与えている。次に大統領は彼女を特別信用している。08年と12年の大統領選でケネディ氏は奔走した苦労も功労もある。オバマ氏のために、「彼は私に父を思い出させる」という言葉まで口にした。こうした関係から、オバマ大統領が彼女を信頼しないはずがない。そのため米メディアは、「彼女は大統領の耳を携え」日本に着任した形容している。
駐日大使として外交や日本の状況には精通していないが、米日関係の現状がこうした欠点を補ってくれる。日本からすれば、米国大使の能力は二の次で、最も必要なのは米国が日本を信用し、重視してくれるか、日本の顔を十分に立ててくれるかだ。ケネディ氏はこうした機能を備えている。道理で、ケネディ氏は米国が日本に送った大きな贈り物という声まであるわけだ。