バイデン米副大統領が中国で表明した立場は、騒がしかった日本メディアに冷や水を浴びせた。バイデン副大統領が中国訪問期間中に行った公式会談の主な議題はいずれも、「中国とともに新たな大国関係の進展を積極に推し進める」ことを中心としたもので、防空識別圏に関する話題が中心となることはなかった。香港紙『東方日報』は「米国にあれこれと指示していた日本は、これによって『本当の主が誰であるか、指図をするのは誰か』ということをはっきり認識したのではないだろうか」と指定した。
中国の習近平主席と会談した際、バイデン副大統領は中国の防空識別圏の設立に反対する理由に言及した。この点を指摘したメディアも少なくなかったものの、中国の反応の方がより重要視された。『ニューヨーク・タイムズ』は「習近平国家主席が力強い抗議を行った」と報じた。米国が中国に対し、強力なシグナルを発することに期待していた海外メディアは「バイデンの訪中は壁にぶちあたった」「米国の態度を日本は懸念している」などとの見方を示している。
一方、日本紙『朝日新聞』はこの機に乗じて、「平穏さが欲しい」との米国と日本の立場は一致しており、冷静な対応は日本にとってプラスとなる物であると伝えている。また、バイデン副大統領は韓国と日本の歴史問題に興味はなく、この度の東南アジアの歴訪は「火消し」のためだと見ていたメディアの期待は空振りに終わった。露紙は5日、「世界の警察」アメリカは疲れてしまったようだと指摘している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年12月6日