米国は習慣的に、日本との不一致に触れることを避けている。米日間の不一致は、中米間の不一致を大幅に上回ることを、米国は認めないかもしれない。中米新型大国関係を構築するという中国の力強い承諾がなければ、アジア太平洋の安定は維持できない。米国の経済回復、地域および世界の安定は話にもならない。中国との関係の全体的な安定の維持を求める米国と異なり、右傾化勢力が政権を握る日本には、中国と地域内の衝突を起こし、「正常化」を急速に実現するという目標が確かにある。しかしこうすれば、アジア太平洋の平和にトラブルをもたらすだけだ。
日本は第二次世界大戦中に他国に対して犯したおぞましい罪を故意に忘れているが、米国による原爆投下の悲惨な光景を忘れないよう呼びかけ、自国を米軍の被害者として描いている。米国はひとりよがりな考えから日本を放任し、ひたすら日本の武器輸出、集団的自衛権の解禁、改憲を支持している。しかしその結果、防衛の独立に取り組み、米国の保護と制御を受けようとしない日本が誕生する可能性が高い。
米国は対日政策の中で、歴史と現実を正視しようとしない日本の極端な右傾化、軍国主義の魂が存在し続けているという現実から、意識的に目をそらしている。この見て見ぬふりをし、目先の利益ばかりを求める政策は、米国に自滅という悪い結果をもたらすだろう。右翼分子が悪霊参拝によりオバマ大統領の訪日を歓迎したが、これはその証左である。(筆者:李海東 外交学院国際関係研究所教授)
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年4月23日