中国とベトナムの船舶が、南中国海の西沙諸島(パラセル諸島)付近で衝突を起こしたことから、日本政府は9日、ベトナムとの協力の強化を決定・強調した。また日本は同盟国の米国、黄岩島(スカボロー礁)で中国と対立するフィリピンと連携を密にしようとしている。
共同通信社の報道によると、尖閣諸島(中国名・釣魚島)付近の領海に頻繁に進入する中国をけん制するため、日本は国際社会と共に「対中包囲網」を形成しようとしている。
岸田文雄外相は9日の記者会見で、「今回の船舶の衝突事件は、中国が一方的に仕掛けた、挑発的な海洋活動の一環だ。中国はベトナムおよび国際社会に対して、自国の活動の根拠を説明するべきだ」と強調し、ベトナム支持の態度を示した。
政府開発援助(ODA)を通じてベトナムに巡視船を提供する計画を実現するため、日本政府は両国間の調整を加速する予定だ。フィリピン支援について、安倍首相は昨年10隻の巡視船を提供すると表明した。日本はこれを踏まえた上で、フィリピンの沿岸警備の実力の強化を全面的に支援することになる。
日本政府の関係者は、「政府は、中国の尖閣情勢に対する態度を事前に判断するために、中国の南中国海における動向を正確に把握する必要があると認識しており、より多くの情報の収集に取り組んでいく構えだ」と語った。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年5月13日