英デイリー・テレグラフ紙は、「中ロ天然ガス契約は、欧州の天然ガス価格に影響を及ぼす可能性がある」と懸念した。同紙は欧州エネルギー専門家の話として、「この大規模な取引は、EUの天然ガスの価格決定法則を変えることになる」と伝えた。
大量のエネルギーを輸入する日本のメディアは、ロシアのエネルギー供給に「妄想」を抱いている。日本経済新聞は、「ロシアは外交・経済面でアジア移転を加速しているが、中国に対する依存の拡大を回避するため、日本とさまざまな交流を推進する可能性がある。しかし領土などの問題により、ロシアは譲歩が困難だ」と報じた。
清華大学経済外交センター主任の何茂春氏は、「契約そのものを見ると、中国側の買取価格はロシアの下限を下回らなかった。ロシアの天然ガスの生産コストは、世界平均水準をやや上回る。中ロの合意により、ロシアは日本や韓国などと天然ガスの交渉を進める際の参考価格を手にした。両国の合意はまた、ロシアと欧州の天然ガス価格に影響を及ぼす」と分析した。
中国のエネルギー安全がある程度保障され、中国のエネルギー不足、エネルギー面の圧力に対する世界の懸念が「緩和」される。この点からすれば、中ロの戦略・経済協力関係の強化により、世界各国の経済が協力を深める可能性が高まると言える。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年5月22日