5月22日に中ロの東中国海における合同演習が実戦段階に入り、日本も軍事演習を実施することになった。演習場所には、九州の南、中国の海域に最も近い無人の奄美諸島が選ばれた。今回の演習の目的は、仮想敵国に占領された島嶼の支配権の奪還だ。
1年も経たないうちに、同様の演習が2回行なわれることになった。自衛隊は昨年夏にも、米カリフォルニア州で米軍の空挺団と離島奪還訓練を実施した。当時は中日関係の悪化がピークを迎えていた。中国は米国に対して、自国の同盟国に間違った信号を出さず、アジア太平洋の平和と安定のために貢献すべきと呼びかけた。
ロシア科学院極東研究所のキスタノフ氏は、「5月22日に予定されている軍事演習は、起こりうる武力衝突に備えるという信号を中国に送る。両国の対立の原因となっている釣魚島(日本名・尖閣諸島)が、この海域に位置することに注意が必要だ。日本の今回の軍事演習の目的は非常に明白で、中国に矛先を向けている」と指摘した。
中日関係の緊張はさまざまな面で見られており、島嶼の係争の緊張情勢が緩和されていない。そのため今回の演習は中国に対して、日本が実効支配中の釣魚島(日本名・尖閣諸島)を守る決意を示すため実施される。日本は、中国がこれらの島嶼に「侵入」・占領する可能性を否定していない。ゆえに日本は、このような「侵入」に対して準備を整えようとしている。