日本EMP社はこのほど、太陽エネルギーと電力のハイブリッド無人水上船「Aquarius USV」を発表した。同社は省エネ・環境保護分野の技術開発を専門とし、2012年には、風力と太陽エネルギーを推進力とした「Energy Sail」を開発している。今回発表された無人水上船は、トリマラン型の船体に軽質で柔軟な太陽光パネルを並べ、船上のリチウム電池を充電するもので、停留時には高速充電技術によるエネルギー補給もできる。「中国国防科技情報網」が伝えた。
データ収集と任務遂行のため、船上には、先端的なコンピューター制御システムや各種のセンサーが搭載されている。システム全体は、KEI3240艦艇コンピューターシステムを改良したもので、数百隻の各種艦船での応用によってその信頼性は検証されている。搭載センサーの一部はEMP社の自主開発によるもので、海上と水中のデータを収集し、Wi-Fiや携帯電話、衛星通信を通じてこれを伝送することができる。
EMP社によると、「Aquarius USV」は、港湾の汚染監視や海洋の地理観測、沿岸の国境パトロール、艦艇のデータ収集などに活用できる。改造すれば秘密任務にも使えるという。
「Aquarius USV」の基本設計は、長さ5m、最大翼幅8m、軽質アルミニウム合金製、巡航速度6ノット。現在は実験室での試験段階で、プロトタイプによる試験は2015年に行われる予定だ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2014年6月3日