「世界の人々のロシアに対する印象が大幅に悪化しており、米国への印象も悪化している。中国に対する観点は、肯定的・否定的なものに真っ二つに分かれている」英BBC放送がグローブスキャンに依頼して実施した、世界24カ国の世論調査の結果が、6月3日に発表された。
同調査では、「この国が世界に与える影響は、主に積極的なものか、消極的なものか」という質問を巡り、24カ国の約2万5000人が回答した。中国を除く23カ国のうち、中国に対して肯定的な観点を示したのは10カ国で、否定的な観点を示したのは9カ国となった。また、4カ国の国民の間では意見が分かれた。肯定派・否定派が、同じ勢力を持つという結果になった。
中国に対して肯定的な観点を持つ国はアフリカ、ラテンアメリカ、アジアの一部の国に集中している。ネイジェリアは中国に対して肯定的な観点を持つ比率が最も高かった国で、日本が最も低かった。
「世界の中国に対する観点に分裂が生じている」同調査によると、世界の人々の中国に対する肯定的な観点はほぼ安定し、その比率は昨年よりやや上昇し42%に達した。中国が世界に消極的な影響を与えていると回答した比率も、42%となった。国別に見えると、中国に対して肯定的な観点を持つ比率が最も高かった国はナイジェリアで、国民の85%が中国は世界に積極的な影響を与えていると回答した。これに続いたのは75%のパキスタン、67%のガーナ、65%のケニアだ。ラテンアメリカの中国に対する観点も肯定的なもので、ペルーの54%、ブラジルの52%の回答者が、中国が世界に積極的な影響を与えているとした。欧州4カ国(英国、フランス、ドイツ、スペイン)のうち、中国に対して肯定的な観点を持つ英国人の比率が、前回の調査より大幅に上昇し、49%に達した。英国は西側諸国のうち、中国に対して肯定的な観点を持つ人の比率が最高の国となった。ドイツは最も否定的で、中国が世界に消極的な影響を与えていると回答した人が76%に達した。