「防衛装備」を「武器」の代わりにし、「移転」を「輸出」の代わりにし、これに「限定」や「厳格審査」という描写を加える。このような言葉遊びは、新たな三原則には平和的な意味合いが込められていると錯覚させる。防弾チョッキや防弾ヘルメットを輸出すれば、動乱の最中にあるアフリカ人の生命を守ることができる。これは武器輸出政策を調整する日本の、堂々たる理由だ。
しかしここで、現実に目を向ける必要がある。 そうりゅうは世界で最も先進的な通常動力潜水艦の一つで、その体積や機能は、防弾チョッキや防弾ヘルメットと比べ物にならない。東南アジア諸国に「防衛装備」を輸出しても、関連国の対抗意識を助長し、南中国海情勢を混乱させるだけで、その他の効果を生むことはない。これは世界の平和と安全を著しく脅かす場所ではないのだろうか。
日本の新たな武器輸出政策は、人道主義などを目的としておらず、いわゆる「厳格な審査」が行われることはない。武器輸出はその「軍事外交」、「武器外交」の政策ツールであり、アジア太平洋の安全情勢を脅かし、地域の軍事バランスと平和・安全に悪影響をもたらす。
安倍首相は就任後、日本が戦後固めた平和の基盤を一枚一枚剥がし取っている。防衛装備移転三原則が、日本の海外への武器輸出の障害を取り払ったならば、安倍政権が取り組む集団的自衛権の解禁は、海外に戦争を仕掛ける(集団的)交戦権を日本に持たることになる。そうなれば、輸出されるのは戦争かもしれない。国際社会と日本国内の平和を愛する人々は、警戒を強める必要がある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年6月23日