日本への原爆投下について真面目に考えること自体には何の誤りもない。日本の人々の感情に配慮し、この問題をどう考えるかを話し合うことも可能だろう。だが日本の当局は、原爆投下を海外がどう振り返るかを制限する立場にはない。キノコ雲を描いた日本地図を地方新聞が掲載することと、A級戦犯を祀った靖国神社を日本の首相が参拝することの間には、性質上の根本的な違いがある。
中国の民間で発行されている新聞の一枚の地図に日本政府が目をつけ、政府要人2人が相次いで「抗議」に出てきたことは、中国に対抗するために日本が懸命に知恵を絞り、虫眼鏡を使ってでも中国側からチャンスと口実を引き出そうとしていることを示している。日本人戦犯の供述書を中国が公表していることでメンツをなくした日本政府が、やっと見つけた反撃のチャンスと言いがかりをつけているのである。
しかしこの言いがかりは、国際的に認められるようなものでは到底ない。日本政府はおそらく、日本国内の文脈を利用して民族感情を刺激し、歴史問題について追い込まれつつある守勢を覆い隠そうとしているのだろう。「重慶青年報」のこの地図が日本で「事件」となってしまうようなら、日本の人々はなんと操作されやすいのかとため息をつかざるを得ない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年7月10日