間違った歴史認識、真の日中友好をもたらさない=元特攻隊員

間違った歴史認識、真の日中友好をもたらさない=元特攻隊員。

タグ: 神風特攻隊 沖松信夫

発信時間: 2014-07-10 14:29:16 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

神風特攻隊の元隊員、沖松信夫さんは7日、新華社の独占インタビューに応じた際に、「日本社会では現在、侵略の歴史を否定する声が増えているが、これは多くの人が当時の侵略戦争の失敗の原因と意義に対して正確な認識を持っておらず、これを心から反省していないからだ」と指摘した。

89歳の沖松さんは、日本陸軍の指揮官養成学校を卒業した。1945年5月、当時20歳だった沖松さんは陸軍第六航空軍の特攻隊に編入され、3ヶ月に渡る特攻の訓練を受けた。沖松さんは8月15日午後3時に命令を受け、熊本県の軍用空港から離陸し、沖縄での特攻作戦に向かおうとしていた。沖松さんが必死の覚悟を決め搭乗しようとした時、裕仁天皇が日本の無条件降伏を発表した。

この心に深く刻み込まれる経験により、沖松さんは戦争を反省し、日中友好を促進する道を歩んだ。沖松さんは日中友好8・15の会の代表者になっている。

沖松さんは日中友好8・15の会など民間友好4団体が7日に開催した、七七事変(日本名・盧溝橋事件)の77周年記念活動に出席した際に、「日本は当時、一貫した間違った歴史教育の中で敗戦を迎えた。しかし多くの人は、日本がなぜアジア諸国に深刻な損失をもたらす侵略戦争を発動し、最終的に失敗に終わったのかを正確に認識しておらず、その原因を徹底的に追及しようとしていない」と苦言を呈した。

沖松さんは、「敗戦の原因を正確に分析し、これを総括していないことから、多くの人は依然として戦前・戦時中と同じ保守的な思想を持っている。最も極端な例は、安倍晋三首相だ。当時日本がなぜ敗戦したのかを知らないことから、かつてのような『強い日本』を取り戻そうとしている」と述べた。

沖松さんは戦争と敗戦の経験者として、「安倍首相の考えには、国際的な常識が著しく欠如している。安倍内閣が独断専行を続ければ、日本が再び敗北するのではと懸念している」と警鐘を鳴らした。

沖松さんは、「日中友好8・15の会の前身は、元陸軍中将の遠藤三郎氏が1961年に発足した、日中友好元軍人の会だ。遠藤氏は敗戦後に戦争の教訓を汲み取り、日本は軍備を放棄し、武装解除しなければ、世界からの尊重を取り戻せないと語った。私もこれに共感を覚え、日中友好元軍人の会に加わり、日中友好事業に尽力することになった」と振り返った。

日中友好元軍人の会、その後の日中友好8・15の会はこの数十年間に渡り、7月7日の七七事変の記念日に平和集会を開いている。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2014年7月10日

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