しかし日本は各国を平等に見ることができないようだ。日本は自国の利益と需要に基づき、世界各国を区別している。日本にとって、米国などの先進国は尊重し、抱き込まなければならない対象だ。日本が集団的自衛権の行使を容認すると、高官は説明のためこれらの国を訪れ、理解と支持を得ようとした。第二次世界大戦中に侵略したことのあるアジア太平洋諸国では、心からの反省を表明しないばかりか、むしろ居丈高に侵略の歴史を否定・美化している。これは被害国の尊厳を再び無情に踏みにじる行為だ。
次に安倍首相は経済のカードを切ることを好むが、ウィンウィンの要義をないがしろにしている。経済のグローバル化を背景とし、世界の各経済体は繁栄と衰退を共にするようになった。安倍首相はパプアニューギニア訪問中に、今後3年間で同国に200億円のODAを提供すると約束した。しかし日本は同時に、同国が自国のエネルギー安全にとって重要な役割を果たすことを認識していたはずだ。安倍首相はパプアニューギニアの首相との会談で、今後も日本に液化天然ガスを安定供給することを確認し、重要な成果の一つとした。パプアニューギニアの国民が安倍首相を歓迎したのは、両国の協力が自国の発展を促進することに期待したからで、安倍首相に対する「個人的な崇拝」、日本の侵略の歴史に対する「感謝」などではない。
安倍首相が歴史を美化するほど、他人に警戒される。改憲・強兵に取り組んでいる日本は今後、再び「開発促進」を口実に、他国の主権を侵害する可能性がある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年7月23日