中華料理は日本でも非常に歓迎される料理の一つで、全国津々浦々に中華料理レストランがみられる。大阪で中華料理レストランを経営する許士超さんは、「日本で経営を成功させるためには、日本人の好みに合わせて適度に味を変えつつも、中華料理の伝統的な調理法を守ることがとても重要で、両者はどちらも不可欠」と述べた。
許さんが経営するレストラン「興隆園」は、大阪市中央区の繁華街に位置する。レストランは2階建てで、下の階が個人客向け、上の階が宴会用となっており、規模は中等といったところだろうか。料理は主に淮扬料理(淮安、扬州、镇江といった地域の風味)を源とした上海料理。2000年12月に開店以来商売は繁盛しており、来客の多くが近所の住民やサラリーマンといった日本人客で、近くで活動する合唱団などの団体もときおりやってくる。人気メニューは水餃子と海鮮春巻きだとか。
許さんは1980年に留学のため来日し、留学中伯父の中華料理レストランでアルバイトをしながら、少しずつ日本での経営ノウハウを学び、大学卒業後は日本企業で11年勤めた。伯父は現地の華僑会のリーダー的存在で、長きに渡って大阪江蘇同郷会の会長を務めていた。許さんも華僑会活動には積極的に参加し、その後伯父の立場を引き継ぐ存在になってからは、会活動に終われるようにして14年前に辞職、レストランを開いた。
許さんは「興隆園」開店後、日本人の口に合うあっさりした味をベースにしながらも、中華料理の基本的な調味料の使用や伝統的な調理法に拘った。 「興隆園」の2人の料理人も中国人で、日本での滞在経験は10年以上ある。メニューはこれまで絶えず微調整を続け、時間があるたびに神戸や横浜の中華街を訪れ直向に学び、流行の味などを舌で覚え、メニューを豊かにしてきた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年7月26日