装置が噴火前に示す数値
噴火前と噴火中に、傾斜計と5ヶ所の衛星利用測位システムのデータには変化が生じなかった。防災科学技術研究所の棚田俊収地震・火山防災研究副ユニット長は、「大型の火山が噴火する場合、もしくはマグマが上昇した場合、傾斜計とGPSはこれに反応するはずだが、今回は何の反応も見られなかった」と語った。
政府はなぜ警報を出さなかったのか?
9月上旬に御嶽山で発生した地震の観測状況と同じく、火山の地震活動の増加は噴火の可能性が高いことを意味するが、必ずしもそうとは限らない。地震計は2011年にも、御嶽山の非常に頻繁な地震活動を観測していたが、噴火は発生しなかった。北海道の一部の火山と異なり、科学者は御嶽山の噴火の周期を予測することは難しい。棚田氏は、「御嶽山は非常に穏やかな火山で、すべての活火山がそれぞれの個性を持っている」と指摘した。
多くの火山の地震活動は、非常に不安定になっている。例えば富士山では1日に数十回の小規模な地震が発生したことがある。他にも、毎日の地震活動が100回を超える火山もある。棚田氏は、「すべての活火山を立入禁止にすることもできるが、これは人々から支持されていない。御嶽山周辺4キロは、すでに通行止めになっている」と話した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2014年10月13日