中ロは先ほど高速鉄道の協力に関する覚書に調印し、北京とモスクワを結ぶ高速鉄道の建設意向をまとめた。多くの人は、「高速鉄道に乗車しモスクワに行く」という憶測をたくましくしている。中国鉄道専門家の王夢恕氏は19日に環球時報の記者に対して、「中国の高速鉄道は世界の高速鉄道技術を持つ国と比べ、低コストかつ高速で、コストパフォーマンスも高い」と述べた。
本記事は中国、日本、ドイツ、フランスという先進的な高速鉄道技術を保有する国が、世界の高速鉄道の版図においてどのような競争力を持つかを見ていこう。
日本の新幹線は速度が遅め
国際鉄道連合の定義によると、200キロ以上の速度で運行できる鉄道を高速鉄道と呼ぶ。日本は17日、JR東海に対して、リニア中央新幹線(東京―名古屋)の建設を許可した。これはリニア技術が世界で初めて高速鉄道に使用されることを意味し、設計上の最高速度は時速505キロに達する。
日本の高速鉄道は、世界的に有名な「新幹線」だ。日本は成熟・体系化した新幹線技術を早くから形成していたが、国際市場への進出は遅れている。台湾の高速鉄道は1990年代末に新幹線の車両・技術を採用し、2007年に竣工させた。これは日本の新幹線にとって唯一の海外プロジェクトだ。
日本企業の現在の世界鉄道市場に占めるシェアは約10%のみで、カナダのボンバルディア、フランスのアルストム、ドイツのシーメンスという「3大手」に対抗できない。日本経済新聞は、「世界3大高速鉄道メーカーは、車両の提供、アフターサービス、運行システムの建設という一体化されたプランを提供できるが、1社のみでこの総合的な能力を持つ日本企業は存在しない。速度面で競争力を持たず、価格が割高であることから、新幹線は中国の高速鉄道などの後発者との競争で、競争の主導権を失いつつある」と分析した。