予想されていた通り、安倍晋三首相は正式に衆議院解散を宣言した。安倍首相がどのような計算をしているかはさておき、この措置は首相が非常に不利な局面を迎えており、衆議院解散という「両刃の剣」を振るわざるを得なかったことが分かる。就任以降、右傾化を続けてきた安倍内閣が、軍国主義色の強い行動を控えるよう強いられることはあるだろうか?日本の政界に吹き荒れる右傾化の風が、これにより風向きを変えることはあるだろうか?人民日報が伝えた。
・順風が止む
安倍首相にとって、順風はすでに止んだようだ。
AFP通信の報道によると、安倍晋三首相は18日の記者会見で、11月21日に衆議院を解散すると表明した。安倍首相は同日、2015年10月に予定していた10%への消費増税を、1年半後に先送りすると述べた。
最新情報の裏側には、安倍首相を悩ませる種がある。
安倍首相が「短命首相」の運命を免れるため最も重要になるのは、日本国民の経済政策に対する期待だ。しかし内閣府が17日に発表したデータによると、日本の第3四半期のGDP実質成長率は、予想の2.2%を下回る−1.6%となった。4−6月期は−7.3%に下方修正され、2011年3月の東日本大震災以来で最悪の水準となった。日本経済は2四半期連続でマイナス成長に陥っている。確報値もマイナスになれば、日本経済は技術的衰退に陥ったことになる。この予想外の低迷は、アベノミクスと3本の矢が輝きを失っていることを世界に見せつけた。
安倍内閣の支持率の持続的な低下は、誰もが予想したことだ。共同通信社が7月に発表した世論調査の結果によると、集団的自衛権の行使を認める閣議決定後、安倍内閣の支持率は47.8%に低下した。安倍内閣の支持率が、同社の世論調査で50%を割り込むのは、2013年12月ぶりだ。NHKが先週発表した世論調査の結果によると、安倍内閣の支持率は前月比8ポイント低下の44%となった。
16日の沖縄県知事選で、元那覇市長の翁長雄志氏が当選し、安倍首相に追い打ちをかけた。翁長氏は普天間飛行場の宜野湾市から名護市辺野古への移設に反対している。安倍内閣にとって、今回の選挙は今年7月の滋賀県知事選に続く敗北だ。翁長氏の当選は、安倍政権が受けた新たな衝撃とされている。
・逆風が吹く