中国外交部の華春瑩報道官は27日に開かれた記者会見で、中国が今年開催する閲兵式について、「中国は関連諸国と共に関連する記念活動を開催する。これは善良な人々に平和を求め、これを堅持するよう促すためだ」と述べた。中国が抗日戦争勝利70周年を記念し閲兵式を開催するという情報が先週伝わると、この「10月1日の国慶節以外で初の閲兵式」は議論を巻き起こし、憶測が飛び交った。
日本メディアは警戒 この閲兵式に特に注目しているのは日本メディアだ。時事通信社は27日、対日けん制が目的の一つと報じた。閲兵式には、中国の軍事的能力を誇示することで「日本を震え上がらせ、世界に向けて中国が戦後の世界秩序を守る断固たる決意を示す」という目的があるという。中国の前回の閲兵式は、2009年の国慶節に開催された。中国がこの慣例を破り抗日戦争勝利記念日に閲兵式を開催することには、政治的な意義と目的が込められている。
テレビ朝日(電子版)は27日、「中国が慣例を破り、国慶節以外の日に閲兵式を開催へ」と題した記事の中で、「中国の指導者は慣例を破り、国慶節以外の日に閲兵式を開催しようとしている。これには国内外に共産党の軍隊に対する支配権をアピールするほか、日本をけん制するという目的がある」と伝えた。
産経新聞は、「中国の指導者は9月3日頃に抗戦勝利70周年記念活動を開催し、外国の首脳を北京に招く予定だ。今年の閲兵式では、人民解放軍の最新兵器が登場する可能性がある」と報じた。東京新聞は、中国には外国の首脳を閲兵式に招いた前例がないと伝えた。AFP通信は27日、「閲兵式開催の背景となっているのは、領土・歴史問題を巡る日本に対する強硬な姿勢だ。中国は日本の軍拡の意図を懸念しており、かつ日本に対して戦争の歴史を直視し、同じ間違いを繰り返さないよう重ねて警告している。中国は安倍晋三首相が終戦記念日に発表を予定している談話にも注目しており、安倍首相が戦時中の行為について謝罪したこれまでの表現を継承するかを見定めようとしている」と報じた。